皆さんこんにちは!
7月に入り、一年の半分が過ぎてしまいましたね。
現在は、まだ梅雨時期。湿度も高く、感染症も流行っているようです。
人もそして車にも、とーっても過酷な環境になってきますが、これからは、梅雨も明け本格的に気温が上がる季節に入ります。
皆さんも体調とBMWの調子を崩さないように気をつけてくださいね。
では本題に入っていきたいと思います。
今回紹介する車はこちら!
E93 335i カブリオレです!
走行中ベルトが切れて走行できなくなり、レッカーにて入庫して頂きました。
それではさっそく見て行きましょう!
ベルトはエンジンの動力を用いて補器類(エアコンやオルタネーター)を駆動しているので、ベルトが切れてしまうと、エアコンが効かない。エンジンがオーバーヒートする。
パワステが効かなくなる。など補器類へのエネルギー伝達が出来なくなることで、発電等も出来なくなるため、走行不能になってしまいます。
ここで何故ベルトが切れてしまったのか?
検証してみましょう。まず考慮しなければならないのが、ベルト本来の劣化。なのですが最近の車両に使われているベルトはリブ式というものでVベルトの数倍は丈夫な物が使用されています。
その為、ただ劣化して切れてしまったのであればベルトを付けかえればいいのですが、大抵の場合、その他の何らかの原因があり、ベルトが切れていることが多いのです。
では、それを踏まえたうえでさっそく点検して行きましょう!
ベルトはエンジンの前側についているのですが確認しようにもスペースが無くてかんたんには点検できません。
ベルト廻りにアクセスする為には、カバー類。チャージパイプ。インタークーラー等、目の前にある部品をどんどん外して行きましょう。
電動ファンまで外しました。これでベルト廻りにアクセスできるようになります。
補器類の回転部分を一つずつ確認しようとしましたが、見るからに壊れている者があります。(写真)これが今回のベルト切れの原因、エアコンのコンプレッサーです。
プーリー部分のベアリングが破損してプーリーが外れてしまっています。
エアコンコンプレッサーの破損が原因でベルトが外れ、クランクプーリーの回転に巻き込まれてベルトが切れてしまったようですね。
原因が分かったので、早速コンプレッサーを交換してみましょう。
N54エンジンの場合オルタネーターの下辺りにエアコンコンプレッサーが付いていて交換はちょっと大変なんですが、途中写真を取り忘れてしまったので、だいぶ組み上がったあとの写真になってしまいました。(スイマセン!)
組み上げた後は、エアコンの真空引きと、規定量のガスを入れて組み付け完了です!!
そのまま、作動チェックに行きましょう。エンジンを掛けチェックランプなども点いていません。OK作業終了です。
皆さんいかがでしたでしょうか?
今回エアコンコンプレッサーのプーリー破損によるベルト切れでしたが、破損する前に異音等の予兆が、ひょっとするとあったかもしれません。BMWだと室内は防音効果が高いので気が付きにくいのですが、日頃運転されているときに、おかしいなと感じたら早めに私達にご相談して頂ければ幸いです。
早期発見、修理がBMWをより高性能なまま永く乗っていただける「コツ」になりますので、宜しくお願いいたします。
今回は、ここまでとなります。
それではまた次回の「不定期日記」をお楽しみに!!
サービス部 石井 直人