E34 525iのエンジンヘッドオーバーホールについて紹介します。
入庫した525iは、M20のシングルカムエンジンの車両になりますが、エンジンオイルに冷却水が混入してしまっているという症状でした。
初見でエンジンヘッドのガスケットの劣化による抜けかと思いましたが、各部の点検を行った結果、ヘッド本体から内部に冷却水が入ってしまう状況であることを確認。
M20エンジンは古いエンジンであるため、当社の部品取り車両から取り外したエンジンヘッドをオーバーホールして搭載することになりました。
いきなりエンジンヘッドが外されていますが、オーバーホールするにあたり部品取り車両側のヘッド面、ブロック面、ガスケット、シリンダー、ピストン等の状態をチェックして異常が無いか確認します。
ピストン面のカーボンを落とし、ブロック面も綺麗に仕上げてヘッド搭載の準備をしておきます。
※.ブロック面のガスケットカスを削り取る作業の際は、掃除機で吸い取りながら行うことでゴミがエンジン内に入らないようにします。
エンジンヘッドは面研磨に出すためすべて分解します。
エンジンヘッドの歪みが許容範囲内におさまっていたとしても、研磨して一度フラットにすることでガスケット抜け予防にもなり、若干ですが圧縮比アップにも繋がります。
バルブに付着したカーボンは、動弁系への負荷を増すだけでエンジンにとっていいことは何も無いので綺麗に落としておきます。
バルブの慣性重量は回転数の2乗に比例するので、高回転時のバルブのサージングを防ぐ為にも軽量化は重要です。
すべての部品の準備ができたら、大変ですが1つ1つ丁寧に組み上げてく形になります。
下の写真はバルブの擦り合わせをしている様子ですが、今回のM20エンジンは12本なのでまだ楽なほうですかね(苦笑)。
作業工程が多く一部の作業しか紹介できませんでしたが、エンジン内部を触る作業はメカニックとしての醍醐味を感じれる時間ですね。
これが毎週と言われると、流石に気が遠くなる感じですが(苦笑)
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