皆さんこんにちは、メカニックの石井です(^^)/
安髙に代わり、今回は、整備士目線での記事を紹介していきたいと思います。
紹介する車はこちら!
E92 335iです!
この車両、車検でご入庫頂いたのですが、走行中異音がするとの事で点検をしたところ右リアのハブベアリングからゴーゴーと激しい音が!
ここまでの異音がする車両に久々に出会いましたね。新店舗に移転してからは初めてじゃないでしょうか?
リフトアップしてガタを確認するとE90系では珍しく、ハブがガッタガタになってました。
このままでの走行は、かなり危険なので部品を取り寄せ、修理をしていきたいと思います。
今回の作業担当は佐藤メカニックです。
初めての作業ということなので現場監督しながら写真を撮らせてもらいます。
それではさっそく見て行きましょう!
まずはドライブシャフトを外す為にマフラーを取り外します。
この車両は社外のマフラーが付いていたので簡単に外すことが出来ました!
右のリアタイコのみ外せればOKですね!
次にドライブシャフトとデフを切り離す為にボルトを外します。
ここでのポイントはタイヤを付けたまま外す事!
ボルトを緩めようとしてもシャフトがクルクル回ってしまうのでタイヤの慣性を利用して一気に緩めます。
そしてドライブシャフトのロックナットを外したらシャフトを叩いて抜いていきます。
ここで苦戦するかと思ったのですが、固着する程焼けては無かったようで、あっさり抜けてくれました。
E36やE46などでは、焼けて固着しているものが多いので、でかいハンマーでフルスイングしなければ、抜けないものがほとんどなんですよ。
今回は、ラッキーですね!
無事ドライブシャフトが抜けました!
ブレーキローターも外し、次はいよいよ特殊工具「スライディングハンマー」の登場です!
ハブベアリングに圧入されているアウトプットフランジを、このスライディングハンマーで抜き取ります。
このスライディングハンマーと言う特殊工具ですが、通常のハンマーとは異なり、叩き入れるのではなく、引き抜く方に力を入れる事が出来ます。
写真にあるように、鉄の重りの部分を手で持ち、何度も何度も全力で外側のストッパーにスライドさせショックを与えハブベアリング部分を抜いていきます。
グリップ部分がウェイトになっている為、これがなかなかの重労働なんです。
翌日、佐藤君は筋肉痛だったようですね(笑)
ようやくハブベアリングまで抜けました!
あとは慎重に新品のハブベアリングを圧入していきます。ここでも特殊工具の登場です。ベアリング本体を圧入する為に巨大なボルト、ナットとベアリングと同じ大きさの当て具を使いハブベアリングを挿入します。
一発勝負の作業なので、ここは慎重に合わせて入れていきます。
無事ドライブシャフトまで取付できました!
あとはブレーキ廻りとマフラーを元通りに付ければ作業終了です。
完成しました!!
ハブベアリング交換前は走るのが不安になるくらい異音がしていましたが、修理後は完全に異音もなくなり、スムーズで軽快な走りが可能になりました。
やはり、これが「走りのBMW」ですよね。最高です!
佐藤君も頑張って交換した甲斐があったでしょう。
(運動不足も判明しましたしね。笑 これからは腕力も付けようね。( ´艸`))
それでは、また工場でお会いしましょう(^^)/