皆さんこんにちは。

今回のブログでは、ジャーマンカーズでも特集で組まれたALPINA B3 3.2のミッション換装についてご紹介させて頂きます。

Img_1830

このE36型ALPINA B3 3.2という車は、車両重量1410kgの5ナンバーサイズボディに3.2L直列6気筒DOHCエンジンを搭載、当時の6気筒モデルとしては最強とも言える最大出力271ps/5800rpm、最高トルク33.6kg・m/4400rpmを発揮します。

販売車として入庫されたこの「ALPINA B3 3.2」はスイッチトロニックのAT車でしたが、この車を本当に楽しむのであればやっぱりマニュアルでしょ!!

ということで、いつか使う時が来るであろう・・・とストックしてあった「ALPINA B3 3.2」のMT車の部品取りを使って、レース屋だったALPINAの面影を残すスパルタンなALPINA B3 3.2を復活させるという、ALPINA B3 3.2のMT化計画が開始されました!!

作業を担当した石井主任に、ATからMTへのミッション載せ替えでは何を交換する必要があるのか?聞いてみました。

大雑把には以下のような部品交換作業が必要となるそうです。

■交換部品(概要)

  • ・トランスミッション本体交換
  • ・フライホイール交換
  • ・クラッチ板交換
  • ・プロペラシャフト交換
  • ・デフ交換
  • ・ペダル類部品交換
  • ・室内シフト廻り部品交換

作業の流れとしては、最初に必要部品の確認作業となります。

部品取り車がストックされていると言っても、今回のMTへの換装は単純な部品交換とは異なりMTミッションという構造を構成するための部品が複数にまたがって必要となるため、必要な部品が全て揃っているか?をまず最初に確認する必要があります。

部品があったとしても経年劣化や摩耗具合によっては使えないと判断される消耗部品もあるため、必要な部品すべてが揃っているか?を状態含めで確認し、不足部品があれば部品発注を行ない作業の準備を整えます。

この写真は部品取りのALPINA B3 3.2から取り外された部品一式・・・

Dscn5841

ペダルアッセンブリでは、ホースやタンクを部品取り車から移植して使いますがその他は新品を使うそうです。

Img_1742

上の棚にはプロペラシャフトやフライホイールが置いてあり、これらは消耗部品ではないためそのまま移植して使うとのこと。

こっちは新品で取り寄せたクラッチ板やマスターシリンダー、センターベアリング他の部品です。(フライホイールも並べちゃってますが・・・)

Img_1741

そしてこの球根?土偶?ハクション大魔王の壺?みたいな部品がデフで、これも移植対象部品とのことです。

Img_1743

ATをMTに載せ替える場合、ファイナルのギア比が違うためデフも交換対だそうです。

同じようにATとMTではミッション本体の長さが違うためプロペラシャフトも交換対象とのこと。

一通りの移植部品のチェックが終わり、不足分で取り寄せた新品パーツが届いたらミッション載せ替えの作業開始です(>A<b

マフラー及びプロペラシャフトを取り外し、ATミッション本体を取り外します。

次にエンジン側に付いているクラッチ板及びフライホイールを取り外し、新品のクラッチ版を取り付けます。

Img_1733

流石に新品のクラッチ板は綺麗ですよね(>ω<b

Img_1777

デフ交換も必要なためデフオイルを抜き、オイルが抜けたらデフを取り外して部品取り車から取ってきたデフを取り付けます。

Img_1737

Img_1776

写真は一人で写っていますが、デフは鉄の塊で重たい部品なので2人掛りで交換作業を行います。

Img_1779

デフの取付け位置は間口が狭いため進入角度を微妙に変えながらはめ込みます!!

アクセルペダル以外のペダル類もマニュアル用に交換し、室内からエンジンルーム内に油圧配管を通します。

Img_1781

マニュアルはATと比べてクラッチペダル分ペダルが1つ増えるので、穴あけ加工が必要なのか聞いてみました。

E36の場合はAT車の場合でもはじめからマニュアル用の穴が開いるそうで、MT換装にあたり新たな穴あけなどは不要だそうです。

Img_1782

で、油圧配管を通す穴がどこにあるのかな?と、エンジン側から穴を見ようと思ったのですが・・・かなり奥で穴も小さいため全然見えませんね(^^;

再び工場でリフトアップされている「ALPINA B3 3.2」を見かけたので急いで行ってみると、MTミッション本体を取り付けてるところでした。

Img_1816

高さと角度(向き)を微調整しながらはめ込んでいきます!!

Img_1818

そして・・・無事にドッキングしました(>A<b

Img_1820

ミッション本体が付いたら、部品取りから取ってきたプロペラシャフトシャフトと、取り外していた元のマフラーを取り付けて下廻りはほぼ完了!!

Img_1826

リフトから下された「ALPINA B3 3.2」の室内を覗いてみると、ATだったシフトレバーがMTに変わり、MT車用のブレーキペダルとクラッチペダルがちゃんと付いてます(>ω<b!!

Img_1822

最後にバラした内張りやシフトノブなど細々した部品を取付け、「ALPINA B3 3.2」のマニュアルミッションへの換装作業は完了!!

試運転後の最終確認ということで、作業を担当した石井主任と工場長が二人揃ってニコニコしながら下廻りチェックをしていました(>ω<b

Img_1827

ニコニコしながら二人が何を話していたのかをちょっとだけ教えちゃいますね(>ω<b

この車のオーナーさんになる方は、きっと愛着持って細部に渡ってメンテナンスに手を加えてくれるんだろうな~・・・と語っておりました(>A<b

そして、このALPINA B3 3.2ですが、何と店頭に並ぶ前に現在のオーナーさんのお眼鏡に叶って既に嫁いで行ってしまいました(^^;

やはりいい車は人を引き付けるオーラが違いますよね~(>ω<b

 

私達は、長く快適なBMWライフを満喫いただくため、トレーニングを受けたメカニックがメンテナンスさせて頂きます。

他店でBMWをご購入された方でも「Tsutae’s Check Up」でBMWの診断をさせて頂きます。

つたえファクトリーでは、法定12ヵ月点検以上にBMW専用の点検項目を設けた「Tsutae’s Check Up」をご提供しております。この点検内容は、「即交換」「早期交換」「予備交換」と3段階に分けた診断書をお渡しし、今後のメンテナンス計画についてコスト面も踏まえながらメンテナンスさせて頂きます。

私達はBMWを身近に感じているパートナーとして、様々なご要望にお応えして参ります。

 

それでは皆さん、また次回のブログでお会いしましょう!!