こんにちは。サービス事務の安髙です(^^)/

キンモクセイの香りや、綺麗な夕焼けなど、小さな秋を見つけると心が癒されますね♪秋と言えば…「食欲の秋」「読書の秋」「スポーツの秋」「芸術の秋」「行楽の秋」と色々ありますが、BMWオーナーの皆さんが真っ先に思いつくのはやはり「ドライブの秋」でしょうか(^O^)愛車と共に紅葉狩りなんて最高ですよね!ドライブの合間に是非つたえファクトリーにお立ち寄りいただき、コーヒーを飲みながらゆっくりされてみてはいかがでしょうか♪

さて、今回ご紹介させていただくのは、E46 M3 S54エンジンのカムボルト(VANOSフィリスターボルト)交換です。先日もE46 M3の作業をご紹介させていただいたような…。私の好みが滲み出てしまいました(´∀`*)ウフフ このボルトは、カムシャフトとカムスプロケット(歯車)を固定しているボルトなのですが、強度不足なのか、緩みが出てしまうからなのか、折れてしまう事があります。このボルトが折れてしまうと、最悪ピストンとバルブが干渉してエンジンが壊れてしまうそうです(@_@;)その危険を回避するため、このボルトを対策品のボルトに交換していきます。

今回作業をしたお車は、エンジンオイル漏れ修理のご依頼でのお預かりでした。エンジンの右フロント部よりオイル漏れがあるとの事で、詳しく点検してみると、VANOSガスケットとタイミングチェーンテンショナーガスケットからオイルが漏れてしまっている事が分かりました。このガスケット交換だけでも大変な作業なのですが、せっかくそこまでバラすのならと、一緒にカムボルトを対策ボルトに交換する事になりました(*^^)v

早速作業を始めていきます(^^)/まず、ヘッドカバーを外すために、周りに付いている補機類を外していきます。カバー類、ファンカップリング、イグニッションコイルなどを外します。(写真がなくてごめんなさい(>_<))

ヘッドカバーが外れました(^^♪

ヘッドカバーを開けると、カムシャフトが2本見えます。石井さん曰く、このS54エンジンのカムプロフィールはチューニングカーそのもの\(◎o◎)/!作用角が広くバルブが開いている時間が長い上に、リフト量が大きく混合気を多く取り込めるので、高回転領域で性能が発揮できるのだそうです。さらに可変バルブタイミング機構のVANOSが絶妙なセッティングでバルブタイミングを調整してくれることによって、下から上までトルクフルに気持ち良く回るエンジンに仕上がっているのだそうです。

次にソレノイドバルブブロックを外します。油圧式の可変バルブタイミング機構の油圧を制御している部分です。

続いて、シャフトとの連結部のボルトを外します。ここは要注意だそうです!ファンカップリングの取付部のように逆ネジのボルトになっているので、普段通りに緩めるとボルトが折れてしまいます\(゜ロ\)(/ロ゜)/

VANOSが外れました♪矢印の部分が逆ネジになっているので注意が必要です!

正面のVANOSギアユニットを外していきます。この中のギア付きのシャフトが前後に動く事によって、外側のフランジが回転し、バルブタイミングを変化させています。

やっとここまで来ました!これがよく折れると有名なボルトです(~_~;)これを対策品の強化ボルトに交換していきます。付いていたのは旧タイプのボルトでしたが、破損や緩みはありませんでした。

対策品の強化ボルトに緩み止めを塗り、規定トルクで締め付けます。あとは、外した部品たちをどんどん組み上げていきます(*^^)v ※もちろんバルブタイミングも慎重に調整します。

完成です♪今回の作業は、注意点が多く専用工具も必要なため、大変な作業にはなりましたが、このボルトを換えると安心感が違います(*^_^*)E46 M3やZ4MなどS54エンジン搭載車にお乗りの方は、ボルトの確認も含めて、対策ボルトへの交換をお勧め致します。ヘッドカバーやVANOS廻りのオイル漏れ修理をする時は、ボルト交換まで一緒にすると作業が一度で済むのでお勧めです(^^♪まだカムスプロケのボルトを交換されていないという方は、是非つたえファクトリーにご相談下さい。

 

今回の作業はとてもコアな内容で、初めて知る事ばかりでした(゜o゜)もっとBMWのエンジンについて知りたいと思ったので、社内で行っているメカニック講習などにも参加してみたいと思います(^◇^)内容の濃い記事に出来るよう、これからも頑張ります!

 

それでは、また次回お会いしましょう(^O^)/