皆さんこんにちは! メカニックの石井です!!

先日東京の表参道で開かれたBMWの新車発表会&ディーラーセレモニーに招待頂き、当社スタッフの営業、新述さんと工場事務の中村さんが行ってきてくれましたので一部ですが写真を紹介したいと思います。

普段私たちが扱う車とは違い、EV車を中心にした近未来的な内外装や豪華装備が満載のBMW XMの試乗もできて、初めて新車発表会に行った2人も大興奮だったようです(^^)/
私も整備士目線で最新の技術を見たかったですねー、いつかこういった車両を整備できる日が来ると思うとワクワクしちゃいます(^_-)-☆
“BMWをワンランク上のブランドへと導いていく為の重要なモデル”とBMWJAPANの長谷川社長のお言葉にもあるように、今まで通りの「走り」と、「優雅」さの共有に今後は力を入れていくんでしょうね!

では、新型車はこの位にして、本題に入っていきましょう。
今回ご紹介する車両はこちら!


F33カブリオレです!
珍しいですよね、なにせ3Lターボのみの設定ですから新車価格もお高いので、球数が少ないので乗られている方も少ないのではないでしょうか?
実は私もこのカブリオレは初めての修理です!!
そしてその内容が、カブリオレのハードトップが動かない状態・・・
そして右リアのパワーウィンドウも開かない状態・・・
原因はパワーウィンドウレギュレーターの故障。スイッチを作動して、何となくわかってはいましたが念の為サービステスターでエラーを確認します。
メモリー内容は、「サイドウィンドウの位置が不明」となっています。
ようするに窓自体が動かない故障で、位置が分からなくなってしまったのでハードトップの開閉を停止します。と の事。( ̄― ̄)ニヤリ
困る(>_<) 開けてくれ(ノД`)・゜・。 と泣いても開かないのでさっそくばらしていきたいと思います。


壊れてしまった右リアの窓です。
ハードトップ自体も最後まで閉まりきっていません。(屋根が少し開いている、、、泣)
まずは、屋根を開けてから作業するのが良さそうです。
ところが、これがかなり厄介で後ほど滅茶苦茶苦労することに・・・


まずは油圧を抜いて屋根を開けていきます。
トランクを開けた下の部分にハードトップの油圧ユニットが設置されています。
専用工具を用いてボルトを緩めます。


次にシャフトギヤのロックを外します。
こちらも専用工具を用い、シャフトギアを抜き取ります。


そして一番苦労した後ろ側のロックです。
窓が壊れた影響で右側はロックされていない状態なんですが、左側は無理矢理ロックされちゃっている状態。油圧を抜いているので通常はすんなり外れるんですが、本来、窓自体が下がってロック解除されるのですが、無理やり油圧を抜いてオープンにしているので、ロックが掛かって全く外れません( ;∀;)


そんな時は大内工場長直伝!パワープレイです。流石一子相伝!ロックが外れてくれました。無事ハードトップも開けることが出来ましたヾ(o´∀`o)ノワァーィ♪
あとはどんどんばらしていくのみです!


やっとのことでレギュレーターが外れました!
どうやら、下の方が水に浸かってしまって錆でワイヤーが切れてしまったようです。
ウィンドウモーターは無事だったので一安心です!
同じ故障が起こらないよう、水抜きのドレンも清掃しておきましょう!


新品のレギュレーターにモーターとガラスを移植したら車両にとりつけ、どんどん組み上げます。


そして工場長からスペシャルツール(吸盤)を借り、ガラス位置を調整して本組みしていきます。
カブリオレの窓はガラスの位置調整がシビアなのがちょっと大変なとこですね。
組み上げたらテスターにて油圧をかけ動作チェックです。


サービステスターでのエラーコードも消え、作業終了です!

皆さんいかがでしたでしょうか?
今回はF33カブリオレのパワーウィンドウレギュレーター修理を紹介させて頂きました。私も初めての作業だったので苦労した部分もありましたが、無事レギュレーター交換のみで直ってくれたのでほんと良かったです(^_^)
整備って何年やっていても初めての作業が必ず訪れます。(毎年新型が出るので当たり前ですが。)その度に苦労しながらクリアしていく、終わりの無いゲームみたいな感じですかね。キツイことも多いんですがほんと整備士って魅力的な仕事だなって改めて感じました。

今回はここまでとなります。
それではまた次回の「不定期日記」をお楽しみに!!!