皆さんこんにちは!
エアコン、効いてますか?
関東も梅雨明けし暑い日が続いています。
実は私の愛車(32GT-R)エアコンガスを毎年補充して夏を乗り切ってます(笑)いい加減直さなきゃなぁと思いつつも、今回も本題に入ります。ご紹介する車両はこちら!BMW Z3です。


こちらのZ3はエアコンのガス漏れがあり、補充しても、すぐに冷たい風が出なくなってしまうとの事で点検させて頂く事になりました。


まず、ガス漏れの恐れがあるので、エアコンのガス漏れ検知剤(リークチェック剤)を入れ、ある程度ガスを入れます。エアコンを動かしながら特殊な光を当て漏れ箇所を探っていきます。
経験則からですが、Z3のガス漏れはコンデンサーかな?なんて考えていましたが、コンデンサーでは、全く漏れ反応が有りません???
他の、エンジンルーム内の部品もチェック! コンプレッサー レシーバー 各配管類、どこを見ても漏れの反応が見つかりません!!!
室内かぁ(;ω;`) エキスパンションバルブとエバポレーターの漏れが濃厚になった時点で、お客様と相談。室内にあるエバポレーターとエキスパンションバルブの同時交換をさせて頂くことになりました。
それでは作業を見て行きましょう!


いきなりですがステアリングシャフト(コラムAssy)が外れました。
今回右ハンドルの車両という事でステアリングシャフトを外さないと、エバポレーターが交換できないんです。
E30やE34なんかも同じような造りになっているので右ハンドルだと、かなり大変です。これが、E46だとダッシュボードの取り外しになりますからステアリングシャフトの脱着はまだ優しいかな、、、、でも、重いし、、、作業狭いし、、、考えても進まないので、気持ちをリセーット!気を取り直していきましょう。


ひたすら運転席側をばらしていくと


原因その1エキパンとその2エバポレーターが出てきました!
実はこの時点でもリークチェック剤の反応が見られなかったので少し不安でしたが、ここ以外では考えられないので進めていきます。


更に、今度は助手席側もばらしていきます。
ぱっと見運転席側だけでエバポレーターが外せそうですが、ここは要注意です!


右の写真の部品、エバポレーターの温度センサーです。これがエバポレーターの左側に突き刺さっているのです。
この温度センサーはエバポレーター本体の温度が下がりすぎるとエバポレーターが凍ってしまい、割れてしまうので、エバポレーターが冷えすぎる前にコンプレッサーを停止させる為に温度を監視しています。これは位置は異なれど必ずエアコンにはついています。


これでようやくエバポレーターを引き抜くことができました。


新旧比較
ゴミがたくさん詰まっていてかなり汚いです。


そして漏れ箇所ですが、右の写真の緑に光っている所、エバポレーター本体からの漏れを確認できました!!
助手席側での漏れだったので、これは外してみないとわかりませんね。


ガス漏れの原因もはっきりし、ほっとしましたので、あとは新品のエバポレーターとエキスパンションバルブを付け、外した部品をどんどん組み上げていきたいと思います。


ここでちょっと特殊なネジのご紹介、ステアリングコラムを固定するシェアオフボルト、締め付けていってボルトの頭が規定トルクで、ねじ切れるようになっています。
これ取り付けは簡単なんですが取り外しは至難の業! とても狭い空間でポンチとハンマーで叩いて外すのですが、初めてやったときは滅茶苦茶苦労した記憶があります。
コツは一発勝負って感じですかね、失敗すれば失敗するほど外せなくなり、ドツボにはまってしまいます。


無事組み上がりましたので、前回の記事と同様エアコンの真空引きを行います。
翌日真空を保持しているのを確認し、エアコンガスを入れて作業完了です!!!


皆さんいかがでしたでしょうか?
エアコン修理は部品や工賃が高く、結構な高額修理になるので直すか悩んでしまう気持ちもわかります。(私なんか直してませんからね!)
しかし、これを放置していると他の部品にも空気の混入によりコンデンサーの穴あきやコンプレッサーのロックの可能性があります。
私も含め、スローリークであればガスを補充して夏を乗り切る!なんて方もいらっしゃるのではないでしょうか?
大事な愛車、症状が軽いうちに修理をしてあげましょう!
私も近々修理したいと思います!!

今回はここまでとなります。
それではまた次回の「不定期日記」をお楽しみに!!!

サービス部 石井 直人